MySQLのオリジナル開発者らがMariaDB開発企業に集結
MySQLおよびMariaDBのサポートを提供するフィンランドSkySQLは4月23日(フィンランド時間)、MariaDBの開発を支援するフィンランドMonty Programと合併することを発表した。2社ともに、MySQLのオリジナル開発者や幹部が立ち上げたベンチャーで、合体によりオリジナルチームが再現することになる。
スウェーデンやフィンランドの開発者が中心となって開発したMySQLは2008年にSun Microsystemsにより買収された。その後、2010年に米OracleがSunを買収したことでMySQLはOracleの傘下に入った。SkySQLはOracleによるSun買収を受けte MySQLの幹部だったUlf Sandberg氏らが立ち上げた企業で、MySQLおよびそのフォークであるMariaDBのサポートやトレーニングなどを提供する。いっぽうのMonty Programは、MySQLの共同創業者でオリジナルコードの作者であるMichael “Monty” Widenius氏が立ち上げたベンチャーで、MySQLからフォークしたオープンソースのデータベースであるMariaDBの開発を支援する。MariaDBプロジェクトは非営利団体MariaDB Foundationを活動母体としており、Simon Phipps氏がCEOを務める。Phipps氏はSunでオープンソース統括を担当していた人物で、Open Source Initiative(OSI)の会長も務める。
MariaDBはMySQL互換のオープンソースリレーショナルデータベースだが、CassandraやLevelDBといったNoSQL型データベースとのインターフェイスといった新しい拡張や機能が加えられており、企業やユーザーのMariaDBへの移行が進んでいるという。すでにFedora、openSUSEなど主要なディストリビューションがMySQLからMariaDBへの移行を明らかにしている。
合併作業は4か月後に完了を見込んでおり、社名はSkySQLを引き継ぐ。SkySQLのCEO、Patrik Sallner氏が新SkySQLでもCEOを続投し、Widenius氏はCTOを務める。合併した後はMariaDBの勢いを継続することを目的に、1)MariaDB Serverの開発と投資、2)MySQLとMariaDBデータベースユーザーがクラウドとオンプレミスでデータを効率よく管理するための新ソリューションの開発、3)MySQLエコシステムでのコラボレーション、などに取り組むという。
合わせて、すべてのMySQLデータベースリリースをサポートする、MariaDB Serverはオープンソースで独立性を保つ、SQLとNoSQLのさまざまなデータベースフォーマットでアクセスできる相互運用性を維持、バグ修正などで透明性を保つなどのことを約束している。
SkySQLはまた、MariaDB Foundationに参加し、開発に必要な資金とリソースを提供することも発表している。
フィンランドSkySQL
http://www.skysql.com/
フィンランドMonty Program
http://montyprogram.com/
MariaDB Foundation
https://mariadb.org/