Google App Engine向けのPythonフレームワーク「Ferris」が登場

 米Cloud Sherpasは「Google App Engine(GAE)」向けのPythonフレームワーク「Ferris」を公開した。GAEのネイティブライブラリをベースにMVCアーキテクチャでのアプリケーション構築に必要となる機能が組み込まれており、GAEプラットフォーム上での開発を効率化できるという。

 GAEは米Googleが提供するPaaS型のクラウドサービス。PythonやJava、Goなどの言語を使って開発されたアプリケーションをGoogleのクラウドインフラ上で実行できるもので、利用者は5000万人、この5年間で開発されたアプリは100万以上と言われている。GAE上で実行するアプリケーションは一定の規約に従って作成されている必要があり、自由にアプリケーションを作成できるわけではない。そのため、フレームワークを利用する場合はGAEに対応したフレームワークを選択する必要がある。今回公開されたFerrisもその1つとなる。

 Ferrisの開発元であるCloud SherpasはGoogle、Salesforce.comなどのクラウドソリューションの導入支援を行うベンチャー企業で、顧客企業向けにGAEを使ってアプリ開発を手がけている。Ferrisは同社が社内で実際に利用しているPythonフレームワークで、GAEでのカスタムアプリケーション開発を簡素化できるという。

 FerrisはGoogleの提供するWebappフレームワークをベースに拡張したもので、MVCアーキテクチャを採用、アプリケーション開発に必要となる基本的な機能が組み込まれているという。テンプレート/テーマエンジンにはJinjaを採用、WTFormsとの統合といった機能も持つ。

 特定のビジネスプロセスやワークフローのニーズに対応するのに最適で、Ferrisを利用することで開発時間を平均80%も削減できるという。FerrisはプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはApache License 2.0。

Ferris Framework
http://ferris-framework.appspot.com/

米Cloud Sherpas
http://www.cloudsherpas.com/