仮想化API libvirt 1.0.0リリース、プロジェクト誕生7周年を記念

 仮想環境管理APIを開発するLibvirtプロジェクトの創始者Daniel Berrange氏は11月2日、「libvirt 1.0.0」をリリースした。プロジェクト誕生から7周年を記念したリリースということで、小規模な変更が中心のリリースとなっている。

 Libvirtは、LinuxをはじめとしたOSの仮想化機能を操作するための標準APIを開発することを目的に、米Red HatのBerrange氏が立ち上げたプロジェクト。libvirt自体はCで実装されており、KVMやQEMU、Xen、LXC、VirtualBox、VMware、Microsoft Hyper-Vなど多数のハイパーバイザーをサポートする。仮想マシンや仮想ネットワーク、仮想ストレージといったリソースの管理に加え、リモート管理やローカルアクセス制御などの機能も持つ。プロジェクトはRed Hatの支援を受けており、ライセンスはLGPL。

 libvirt 1.0は2005年11月2日に行われた初めてのコミットから7年が過ぎたことを記念してのリリースとのことで、機能面では0.10.2からの大きな変更はないものの、350以上のコミットを実装したという。細かい変更点としては、systemdジャーナルのサポートやQEMU機能向けキャッシュマネージャの追加、USBマイグレーションのサポート、Xen 4.2のサポートなどが挙げられている。QMP QEMUインターフェイスの改善をはじめ多数のバグ修正、ドキュメントの強化なども行われている。ローカリゼーション作業も進み、100%の日本語対応を達成したという。

libvirtプロジェクト
http://libvirt.org