ARMアーキテクチャの高速CPU搭載、フルモデルチェンジしたOpenBlocks徹底レビュー 2ページ
OpenBlocks AX3を分解してみよう
OpenBlocksシリーズはコンパクトながらメンテナンスしやすい筐体を採用しており、簡単に内部にアクセスできるようになっている。そこで、まずは筐体を開いて内部構造をチェックしてみよう。
今回はOpenBlocks Aファミリのうち、OpenBlocks AX3イーサ4ポートモデルを使用してレビューを行っている。貸し出し機はES版であるため、筐体の仕様など細かい点が製品版とは異なっているものの、それ以外は製品版とほぼ同じ仕様である。
OpenBlocks AX3では前面に各種ポート類が、背面に電源端子とクランプが配置されている(図8)。
OpenBlocksへの電源供給にはACアダプタを使用するが、電源端子は一般的なものなので、引っ張れば簡単に抜けてしまう。そのため、ケーブルを固定して意図しない電源抜けを防ぐクランプが用意されている。また、背面の左右隅には穴が開けられている。mini-PCI Expressカードスロットに無線LANカードを接続した場合は、ここからアンテナを引き込むことができる(図9、10)。
筐体上部および側面、底面からはアルミ製のヒートシンクが見える構造だ(図11、12)。
本体側面は左右それぞれ2本ずつネジ止めがされており、これを外すことで簡単に筐体を開けることができる(図13)。
筐体を開けるとまず見えるのは2.5インチのストレージベイだ。貸出機には30GBのADATA製SSDが搭載されていたが、製品版ではパッケージによって異なるストレージが搭載される。SSDだけでなく、2.5インチのHDDを搭載することも可能だ(図14)。
ストレージはコネクタ基板を介して本体基板に接続されており、マウンタごと上に引っ張るだけで簡単に取り外すことができる(図15)。
マウンタを取り外すと、本体基板を確認できる(図16)。
本体基板にはSO-DIMMメモリスロットやmini PCI-Expressカードスロットが用意されており、メモリの追加や機能の拡張が可能だ。mini PCI-Expressカードはハーフサイズおよびフルサイズの両方に対応、固定用のねじ穴も開けられている。JTAG端子も用意されている(図17)。
CPUなどは基板裏面に実装されている。CPUは前述の通り、MarvellのARMADA XP MV78260だ(図18、19)。
筐体下部はケースの中にヒートシンクが納められた構造になっている。CPUやメモリとヒートシンクが接する部分には熱を伝えるための導熱体が貼り付けられている(図20)。
付属品はパッケージにもよるが、ACアダプタやコンソール用シリアル変換アダプタなどが用意される。付属していたACアダプタの出力は12V/2.5Aだった(図21、22)。