Firefox 13登場。SPDYにデフォルト対応し、よく利用するサイトのサムネイル表示機能などが追加される
Mozillaは6月5日、「Firefox 13」をリリースした。通信プロトコル「SPDY」にデフォルトで対応するほか、スタートページやタブ画面のデザインを一新、ユーザビリティを改善している。
Firefox 13はオープンソースのWebブラウザ。WindowsやMac OS X、Linuxなどで動作し、Android版も用意されている。Firefoxは6週間周期でのバージョンアップを計画しており、Firefox 13についても前バージョンの公開から7週間弱でのリリースとなっている。
Firefox 13では、新しいタブを開いた際に頻繁にアクセスするWebサイトのサムネイルを表示し、それをクリックすることでそのサイトにアクセスできる機能が加わった。同様の機能はOperaやGoogle Chromeなどにもすでに搭載されている。この画面はカスタマイズが可能で、レイアウトなどをユーザーが変更できる。またスタートページのデザインを一新された。ページ下部にブックマーク、履歴、設定、アドオン、ダウンロード、Sync(同期)などのアイコンが表示され、これらの機能に迅速にアクセスできるようになっている。
変更点としては、まずSPDYプロトコルがデフォルトで有効となっている。SPDYは米Googleが開発した通信プロトコルで、クライアントサーバー間の通信を効率化することで、通信をより高速かつ安全にするもの。GoogleはSPDY仕様を標準化団体のIETFに提出している。Firefoxはバージョン11からSPDYをサポートしているが、本バージョンからはデフォルトで利用可能となった。
設定のリセット機能も加わり、ブックマークや保存したパスワードなどのデータはそのままに、各種設定を初期状態に戻せるようになった。スムーズスクロールもデフォルトで有効となっている。再起動時に、復元したタブを初期設定ですべて読み込まないことで、タブを多く開いているユーザーの起動を高速化する試みも取り入れられている。
開発関連では、ECMAScript 6のMap/Setオブジェクトの試験実装、CSSプロパティcolumm-fillの実装などが加わった。「要素を調査」機能では「:hover」などの疑似クラスを有効にした状態で固定できるようになり、このような疑似クラスに対するデバッグがより容易になっている。ECMAScript 6の「for-ofループ」も新たにサポートされた。
Firefoxの動作環境はWindows XP SP2以降、Mac OS X 10.5(Leopard)以降およびLinux。なお、Mac版についてはPowerPCアーキテクチャはサポート対象外となっている。
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