英Canonical、次期版「Ubuntu 12.04 LTS」で物理サーバープロビジョニングツール「Metal as a Service]を搭載へ
英Canonicalは4月4日(英国時間)、物理サーバーグループをオンデマンドで管理できる新ツール「Metal as a Service(MaaS)」を発表した。先に公開した次期版「Ubuntu 12.04 LTS」のベータ2で提供し、同バージョンの正式版にも搭載される予定という。
MaaSは「Ubuntu 11.10」で加わった「Orchestra」の次世代版として開発が進められてきたUbuntuサーバーのプロビジョニングツール。物理サーバーグループをクラウドリソースのように取り扱い、オンデマンドで割り当てができる。Web管理画面を利用し、管理者は容易かつ高速に物理サーバーの追加、更新、割り当てなどの管理作業ができるという。
MaaSとUbuntuのクラウド統合管理ツール「Juju」を併用することで、クラウド上に分散したワークロードを物理サーバー上に実装できる。Jujuは、Apache Cassandra、MongoDB、Postgres、MariaDB、MySQLなどのリレーショナルデータベースとNoSQLデータベース、HAProxyなどのWebプロキシ、Node.js、Django、Ruby on RailsなどのWebアプリケーションサーバー、Webアプリケーションに対応する。
Canonicalの創業者でUbuntu創始者のMark Shuttleworth氏は、処理能力、ストレージ、ネットワークが物理世界でもコモディティ化しており、データセンターのノードが高密化していることから、ハイパースケールな実装のためのツールが必要と説明する。MaaSは「物理インフラに対する新しい考え方」と述べている。
MaaSは3月29日にリリースされたUbuntu 12.04 LTSのベータ2で初登場した。Ubuntu 12.04 LTSの正式版は4月28日に公開を予定している。
英Canonical
http://www.canonical.com/
「Ubuntu 12.04 LTS」ベータ2ダウンロード
http://releases.ubuntu.com/precise/
MaaSのプロジェクトページ
https://launchpad.net/maas