「Selenium 2.6」リリース 、「Grid」や「WebDriver」などの安定性や機能が大きく改善される

 Webアプリケーションテストフレームワーク「Selenium」開発チームは9月16日、最新版「Selenium 2.6」を公開した。安定性の向上や改良が多数加えられており、複数のマシンや環境でテストを自動実行させる機構「Grid」やテスト実行エンジン「WebDriver」などが大きく改善されている。

 SeleniumはWebサイト/Webアプリケーション向けのテスト自動化ツールで、Webページなどの自動操作やその反応の記録などが行える。Firefoxプラグインの「Selenium IDE」、言語特有のバインディングコレクション「Selenium WebDriver」、複数のマシンに分散させる「Selenium Grid」などで構成される。なお、遠隔操作が可能な「Selenium Remote Control」は公式には廃止扱いとなり、WebDriverと「Selenium Server」に引き継ぐ形をとっている。開発チームはWebアプリケーションのテスト以外にも、Webベースの管理タスクなどさまざまなものを自動化できるとしている。

 バージョン2.6は、8月にリリースしたバージョン2.3以降、2.4、2.5と比較的マイナーなアップデートを行った後のリリースとなる。Gridの安定性を強化したほか、実装のクリーンアップ、複数マシンにおけるテストの並列実行や管理機能などが改善されている。

 また、バージョン2で統合したWebDriverはより改良が加えられている。Java開発者は、非同期処理の待機で利用するWaitおよびWebDriverWaitクラス利用時、ExpectedConditionクラスが利用できるようになった。対応Webブラウザも拡充され、Firefoxはバージョン3.0から7までの全バージョンをサポートする。また、Opera用のWebDriver実装であるOperaDriverもバージョン0.7.1にアップデートされている。

Selenium HQ
http://seleniumhq.org/

ダウンロード
http://seleniumhq.org/download/