「Google Chrome 14」ベータが公開、C/C++ベースのバイナリコードを実行できる「Native Client」を統合

 米Googleは8月11日、Webブラウザ次期版「Google Chrome 14」のベータ(バージョンは「14.0.835.35」)を公開した。C/C++で実装されたバイナリコードをWebブラウザ内で安全に実行する「Native Client」を統合、パワフルなWebアプリケーションやゲームなどを動かせるという。

 Native ClientはGoogleが2008年に発表したオープンソースプロジェクトで、ネイティブなバイナリコードをWebブラウザで動かす技術。Chrome 14ベータはこれを統合し、C/C++ベースのコードをJavaScriptのように安全にWebブラウザ内で実行できるという。HTML5インターフェースには「Pepper」を提供、2つのサンドボックスを用意しセキュリティを確保する。

 Native Clientアプリケーションの構築には、「Native Client SDK」が必要。また、Native Clientを利用するアプリケーションは現在Chrome Web Storeからのみ提供されているが、今後Googleはこの方針を変更し広くアプリケーションの提供を可能にすることを計画しているようだ。

 また、高度なオーディオ機能を提供するJavaScript API「Web Audio API」も特徴となる。Web Audio APIはWorldWide Web Consortium(W3C)で標準化が進んでいるAPIで、Webアプリ内で音響処理・合成が可能となる。空間音響などをサポートし、開発者は音響効果に優れたゲームやアプリを構築できるという。

 そのほか、Mac版ではOS X Lionの新機能であるフルスクリーンモード対応や、プリントプレビュー機能なども加わっている。

米Google
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