Mozilla、Firefoxのリリースサイクル短縮に向け開発プロセスの変更を発表
Mozilla開発者は4月7日、Firefoxのリリースサイクル短縮に向け、開発プロセスを変更すると発表した。従来Firefoxのリリースは「Nightly」および「Beta」、「Release」という3段階のステップで行われていたが、新たに「Aurora」というステップを用意、またリポジトリも独立させることで「Nightly」と「Beta」の間の品質の差を緩和するという。
Mozillaは2月、当時開発中だったFirefox 4の公開後に、リリースの頻度を短縮する方針を発表していた。これまでの開発プロセスでは、NightlyおよびBeta、Releaseの3つのチャネルで同一のレポジトリ(「mozilla-central」)を利用していた。しかしこの場合、NightlyとBetaの間の品質に大きな差があり、Beta作業でレポジトリを凍結するためにパッチの開発が遅れるといったマイナス面があった。
今後の開発プロセスでは、NightlyとBetaの間を補完するものとしてAuroraを導入し、Nightly、Autora、Beta、Releaseという4チャネル体制とする。レポジトリは各チャネル毎に用意され、6週間間隔でAuroraのレポジトリ(「mozilla-aurora」)とNightlyのレポジトリ(mozilla-central)とを同期する。これにより、NightlyとBetaの間の品質の差を緩和し、レポジトリ凍結による開発の遅れを減らせるとしている。AuroraからBeta、そしてBetaからReleaseの間も同程度の期間で同期し、約18週サイクルでReleaseにまわすという流れだ。
同時に、各チャネルにアイコンを用意し、ユーザーがどの品質レベルのFirefoxを利用しているのかの告知を強化することで、ユーザーの品質への期待と現実との差を埋める。新プロセスは、開発者やサードパーティにとっても開発動向が明確になるとしている。
Mozillaは以前、Firefox 5を6月後半に、Firefox 6を8月中旬にリリースする計画を発表しており、新プロセスの下、今週にもFirefox 5をAuroraにし、Firefox 6のNightlyを開始する。
Mozilla
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