元Hudsonチーム、米Oracleから独立後初の「Jenkins」リリース

 Jenkinsの開発者は2月2日、「Jenkins CI 1.396」を公開した。Jenkinsは「Hudson」として開発されてきた継続的インテグレーション(CI)のためのビルド自動化ツール。1月30日にHudsonにプロジェクト名を変更して開発を続けると決定した後、Jenkinsとして公開する初のリリースとなる。

 Hudsonは米Sun Microsystemsの社員だった川口耕介氏(現在CloudBees所属)らが立ち上げたオープンソースプロジェクト。Oracleが同社を買収したことでOracleのプロジェクトとなった。だが、Hudsonがjava.netからGitHubに移行する作業を開始するとOracleが商標権を主張、コミュニティのメンバーは1月30日、賛成214票、反対14票で、Hudsonに名称を変更することを決定した。今後はプロジェクトのWebサイトをjenkins-ci.orgとし、コードはGitHubを、メーリングリストはGoogle Groupsを利用して活動を進める。当面、川口氏、Andrew Bayer氏らがプロジェクトのガバナンスを行う。

 最初のリリースの最大の変更点は名称変更。アーカイブファイルの名称など、Hudsonの商標問題に抵触しないよう変更された。このほか、一週間が月曜日で始まるロケールのday of weekの処理についてcrontabのバグや、スレーブのpingに失敗時に接続を中断する、などの修正が行われた。

 最新版はJenkinsのWebサイトより入手できる。ライセンスはMIT License。Hudsonからのアップグレードガイド、Ubuntu/Debian、Red Hat/Fedora/CentOS、openSUSE向けのネイティブパッケージも用意されている。

 なお、Jenkinsの暫定的ガバナンスチームに加わるよう招待されたOracleのWinston Prakash氏は、依頼を断った。Oracleは1月30日、Hudsonの開発を継続することを発表している。

Jenkins CI
http://jenkins-ci.org/