CIサーバー「Hudson 3.0」登場、Eclipse Foundation傘下となってから初のリリース
Eclipse Foundationは1月23日(カナダ時間)、継続的インテグレーション(CI)ツール最新版「Hudson 3.0」のリリースを発表した。米OracleがプロジェクトをEclipse Foundationに移管してから1年以上が経過、同団体から登場する初の正式版となる。
HudsonはJavaで書かれた継続的インテグレーション(CI)サーバー。CVSやSubversion、Gitといったソースコード管理ツールやApache Ant、Apache Mavenといったプロジェクト管理ツールと連携し、ビルドやテストの自動化を支援する機能を持つ。Sun Microsystemsの社員だった川口耕介氏らが開発をスタートし、その後Sunのオープンソースプロジェクトとして開発が進められていたが、OracleによるSun買収を受けてOracle傘下となった。しかし2011年1月、川口氏らはHudsonの商標を巡ってOracleと意見の相違があったことからHudsonから離脱、フォークプロジェクト「Jenkins」を立ち上げた。いっぽうのOracleは同年5月にHudsonプロジェクトをEclipse Foundationに移管、その後2012年12月にインキュベーション段階を脱し、正式なEclipse Foundationプロジェクトとなった。Eclipse Foundationによると、Hudsonのインストール件数は3万以上を数えるという。
Hudson 3.0は2012年1月に開発版である「マイルストーン0」がリリースされており、1年を経ての正式版リリースとなった。プラグイン管理機構「Plug-In Manager」を導入、400以上あるという既存プラグインを集めたレポジトリからインストールや管理を行える。設定によってHudson管理者に対し利用できるプラグインを制限することもできるという。よく利用されるプラグインについては、最新版で利用できるようサポートと認定も提供する。
アーキテクチャでは、中核となるスクリプト/チャート・レイヤを抽出し、Eclipse BIRTなど他の技術にも対応できるようにした。Eclipse Foundationの規定を遵守するためにGPLとLGPLを利用するコードを削除し、重複問題を解決することでメモリ使用量を50%削減したという。
インストーラーも改善され、インストール作業はより簡素化されている。管理画面では、jQueryを利用してWebインターフェイスを書き直すことで、外観やレスポンスを改善している。
HudsonはプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。ライセンスはEclipse Public License。
Hudson
http://www.eclipse.org/hudson/
Eclipse Foundation
http://www.eclipse.org/