OpenSolarisから派生した「Illumos」プロジェクト始動、OpenSolarisのさらなるオープン化を目指す
米Nexentaの開発者らは8月3日、米Oracleの「OpenSolaris」の派生プロジェクト「Illumos」を立ち上げたことを発表した。OpenSolarisが含むクローズドなコンポーネントをオープンにし、コミュニティによるビルド/メンテナンスを目指す。
OracleによるSun Microsystems買収後、OpenSolarisの将来が一部で懸念されており、それに対抗するものとなる。Illumosプロジェクトによると、IllumosはOpenSolarisのフォークではなく、OpenSolarisコミュニティのOS/Net(ON)の派生であり、コミュニティによるオープンソース実装と位置づけている。Solaris/OpenSolarisとの互換性も確保する。
OpenSolarisではlibc_i18n、NFSロックマネージャ、Crypto Frameworkの一部などがクローズドであり、Illumosではこれらをオープンにしていく。すでにクローズドだったlibcや一部のドライバの置き換え作業を進めており、今後は、NFS/CIFSロックマネージャ、kcfモジュール、依存関係解決などに取り組む予定という。継続してアップストリームリリースをフォローし、ONでのソースの変更をコードベースに取り入れていくという。
プラットフォームはx86およびamd64、VMware、VirtualBox、SPARCに対応予定で、PowerPCやARMも可能性があるとしている。
Illumosは、Nexentaのほか、米Joyent、米Greenviolet、Belenix.org、Schillix.org、Berlios(独FOKUS)、英Everycityよりコミュニティパートナーとして支援を受けている。
Illumos.org
http://www.illumos.org/