米VMware、オープンソースのメール・コラボレーションソフトを開発するZimbraの買収に合意

 米VMwareは1月12日(米国時間)、オープンソースの電子メール・コラボレーションソフトを開発するZimbra事業部を買収することで米Yahoo!と合意したことを発表した。買収金額など詳細条件は非公開。VMwareは仮想アプライアンスのポートフォリオを拡大する狙い。

 Zimbraは電子メールとコラボレーションソリューションで、ホスティングやオンプレミスなどさまざまな運用が可能。現在15万以上の企業で利用されており、有料電子メールボックス数は5500万以上に達しているという。コラボレーション・プラットフォーム技術「Zimbra Collaboration Suite(ZCS)」なども提供している。

 合意の下、VMwareはZimbraの技術と知的所有権を取得し、Yahoo!は今後も自社製品でZimbra技術を利用する権利を持つ。VMwareはZimbra取得について、クラウドサービス事業者が提供したり、仮想アプライアンスとして提供されるソリューションポートフォリオを拡大する上で部品の1つとなる、と説明している。Zimbra側は、「VMwareは仮想化、ミドルウェア、アプリケーションを統合するプラットフォームになっている」とし、自社製品はモジュラーアーキテクチャとAPIにより設計段階からクラウドに対応していると説明している。

 買収後もZimbraはこれまでの製品ロードマップに沿って開発を進める。同時に、VMwareのクラウドインフラ「vSphere」に統合を開始する計画だ。

 取引は2010年3月までに完了を見込む。

米VMware(米EMC傘下)
http://www.vmware.com/

米Yahoo!
http://www.yahoo.com/