英CanonicalのShuttleworth氏、2010年3月にCEOを退任――デザインにフォーカス

 英Canonicalは12月17日(英国時間)、同社CEOのMark Shuttleworth氏が2010年3月1日をもって退任することを発表した。後任は現在COOを務めているJane Silber氏となる。

 Ubuntuプロジェクトの創始者でもあるShuttleworth氏はCEO退任の理由について「プロダクトデザイン、パートナー関係、顧客などによりフォーカスするため」と記している。これらは現在、Shuttleworth氏がもっとも楽しいと感じている分野であり、オープンソースと技術市場に影響を与えられる分野という。Shuttleworth氏はUbuntuを「ネットブック、ノートPC、デスクトップ、サーバー、組み込みとさまざまな端末で利用できるオープンプラットフォーム」と位置づけており、プロダクトデザインと開発を通じて目標実現に向けて貢献するとしている。また、顧客やパートナー企業との関係にも時間を割き、ニーズを汲み取って生きたいとしている。

 CEO退任後もUbuntuコミュニティ評議会、Ubuntu技術委員会での役割は変わらず、今後もUbuntuコミュニティの拡大にあわせて統治構造を拡大していくという。また、CEO交代は、Canonicalの方向性変更を意味するものでもないという。

 次期CEOに決まったSilber氏は2004年にCanonicalに入社し、現在COOとオンラインサービスディレクターとして「Ubuntu One」を統括している。それまで複数の企業で開発とマネジメントのポストを経ており、大企業での経験もあるという。Shuttleworth氏は、外部からCEO起用も考えたがSilber氏のバックグラウンドと経験やスキルなどを評価した、と述べている。

 Silber氏の後任のCOOは今後、外部からの起用も含めて決定するとしている。

英Canonical
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