フィックスターズ、OpenCLのソースtoソースコンパイラ「FOXC」のベータ版を公開

 フィックスターズ(本社:東京都港区)は2009年12月16日、並列コンピューティングフレームワーク「OpenCL」に対応したコンパイラ「FOXC」(Fixstars OpenCL Cross Compiler、フォクシー)を開発、ベータ版を公開した。高速なOpenCLソフトウェアを開発できるという。

 OpenCLは、マルチコアCPU、GPU、Cell/B.E.などの異種混在コンピューティング環境を対象とした並列コンピューティングフレームワーク。標準化団体のクロノス・グループが仕様を策定して、オープン標準として公開している。

 FOXCは、x86マルチコアCPUに対応した「ソースtoソースコンパイラ」で、OpenCLコードを入力すると、マルチコアシステム向けに最適化したC言語のコードを出力する。出力されるコードは可読性が高く、ハンドチューニングによって、さらに高速化することも可能という。

 ベータ版ではx86マルチコアCPU向け実行コードのほか、SSE命令やマルチスレッドなどに最適化したコードを出力できる。同社は将来的には、Cell/B.E.や組み込み用プロセッサ向けコードを出力する拡張なども検討している。

 今後さらに改良を進め、2010年3月に正式版を公開する予定。有償ソフトとして販売するほか、アカデミック用途などには無償提供することも検討している。また、半導体メーカー向けにFOXCをベースとしたオリジナルOpenCLコンパイラ開発サービスも展開する計画。

FOXC
http://www.fixstars.com/foxc/

OpenCLコンパイラ開発サービス
http://www.fixstars.com/solutions/opencl/compiler.html

フィックスターズ
http://www.fixstars.com/