Xen.org、オープンなクラウドイニシアティブ「Xen Cloud Platform」発表

 オープンソースのハイパーバイザー「Xen」を開発するXen.orgは8月31日(米国時間)、最新にイニシアティブ「Xen Cloud Platform(XCP)」を発表した。オープンソースのクラウドインフラを構築し、仮想化技術の相互運用性を実現するという。複数のオープンソース企業が賛同を寄せている。

 Xen.orgは、Xenを商用化して提供する米Citrixの支援を受けたオープンソース団体。XCPは最新のイニシアティブで、仮想化管理のオープンな標準を策定し、クラウドインフラ構築を支援する。クラウドプロバイダとユーザーの両方にメリットをもたらすとしている。

 企業が社内に構築するプライベートクラウドと「Amazon EC2」「Rackspace Cloud Server」「GoGrid」などのパブリッククラウドの両プラットフォームが容易に相互運用する技術をオープンソースで提供する。Xenの持つ隔離やマルチテナント技術に、Xen.orgで開発が進んでいるストレージ、セキュリティ、ネットワーク仮想化などの技術を組み合わせる。

 具体的には、Distributed Management Task Force(DMTF)、Open Virtualization Format(OVF)などの標準を利用し、ハイパーバイザーから独立した仮想アプライアンスが内部/外部のクラウドをやりとりできるようにする。仮想インフラの管理にはDMTFを利用、クラウドプロバイダがテナント別にネットワーク管理、侵入検出、ファイアウォール、ルーティング、負荷分散などを行う仮想スイッチも提供する。既存アプリケーションも、修正することなくXenベースのクラウドプラットフォームで動かすことができるという。

 Xen.orgのアドバイザリボード(Citrix、米Hewlett-Packard、米Intel、米Novell、米Oracle)各社のほか、米AMD、米Cloudera、米Dell、米Eucalyptus Systems、米GoGrid、Linux FoundationなどがXCPに賛同を表明している。

Xen.org
http://www.xen.org/