拡張性やツールセットが強化されたXen 4.1がリリース

 Xen.orgは3月25日、仮想化ソフトウェア「Xen 4.1」を公開した。新たな管理ツールスタック「xl」や拡張性の改善が特徴となる。

 従来Xenには管理ツールとして「xm」および「xend」が提供されていたが、Xen 4.1ではこれらとほぼ同等の機能を持つ管理ツールスタックとして新たに「xl」が提供される。xlはシンプルで堅牢なAPIを提供するlibxenlightライブラリをベースに新たに設計されており、xmコマンドで利用されるドメイン設定ファイルをほぼそのまま利用できる。xendツールスタックのサポートも継続されるが、xlベースでの管理への移行が強く推奨されている。

 また、新たなスケジューラー「credit2」も導入された。credit2スケジューラはレイテンシに敏感な負荷や非常に多数のCPUを考慮してデザインされリライトされているという。現状は「プロトタイプ」の段階で、メインのスケジューラとするにはまだ多くの作業が必要とのことだが、負荷のタイプによってはより安定して高いパフォーマンスが得られるとのこと。そのほか、「CPU pools」と呼ばれる、仮想マシンにより効率的にCPUを割り当てる機能も提供される。

 大規模システムへの最適化も行われており、Intel x2APICアーキテクチャをサポートし、255以上のCPUを搭載したシステムに対応する。そのほか、EPT/VT-dの1GB/2MBスーパーページもサポートされた。AVX浮動小数点演算の対応も加わった。

 Xen 4.1の開発機関は11ヶ月で、この間102人の個人開発者、25の企業が貢献し、コードベースへのコミットは1900件を上回るという。

Xen.org
http://www.xen.org/

ダウンロード
http://www.xen.org/products/xen_source.html