Qt Software、「WebKit」統合を強化した「Qt 4.5」RC版リリース

 Qt Software(フィンランドNokia傘下)は2月5日(ノルウェイ時間)、オープンソースのクロスアプリケーションフレームワークの最新版「Qt 4.5」リリース候補(RC)版を公開した。同社Webサイトでダウンロードできる。

 Qtは、ノルウェイTrolltechが開発するC++のGUIフレームワークで、クロスプラットフォーム開発を容易に行える。2008年にNokiaがTrolltechを買収、その後、Qt Softwareにブランド名を変更して展開している。

 最新版では、ブラウザエンジン「WebKit」をアップデートし、Qtとの統合「Qt WebKit」を強化した。WebKitの最新機能をフルで活用できるという。また、主要なコンポーネントを再構築し、新しいベンチマークライブラリを導入することで、ランタイムの性能を改善した。

 Macプラットフォームでは、COCOA API利用により64ビットアプリケーションに対応する。スクリプトエンジン「Qt Script」にデバッガが導入されたほか、「Qt Designer」も強化されている。プロキシサポートの改善、XSL-Tのサポート、「OpenDocument Format(ODF)」サポートなども特徴となる。

 Qtは今年1月、オープンソースライセンスとして、GPLに加えてLGPLオプションを提供する計画を発表している。QtによるとLGPLの採用は正式版からで、今回公開されたRC版ではGPLのみとなる。正式版は3月に公開予定という。

Qt Software(フィンランドNokia傘下)
http://www.qtsoftware.com

「Qt 4.5」リリース候補(RC)版ダウンロード
http://www.qtsoftware.com/developer/preview-qt-4.5