SFLC、GPL遵守のための指針を公開

 オープンソース専門の法律センターSoftware Freedom Law Center(SFLC)は8月20日(米国時間)、GPL遵守のためのガイドライン「A Practical Guide to GPL Compliance」を発表した。企業がGNU General Public License(GPL)の下で公開されているソフトウェアを利用する際の法的な注意点を記したもの。SFLCのWebサイトで公開されている。

 Linuxをはじめ、フリー/オープンソースソフトウェアの利用が広がっており、ライセンスに関連した係争も少なくない。SFLCは法廷に持ち込んだ事例以外にも、協議レベルで多くの係争に関与、解決しているという。このような状況を受け、GPLやLGPL(GNU Lesser General Public License)の基本的な法的あらましを解説したガイドラインを作成するに至ったと説明している。

 ガイドラインでは、GPL侵害を避けるため、開発プロセスやソフトウェア導入における注意点やベストプラクティスを紹介している。たとえば、開発チームが1人あるいは少人数の開発者に依存してしまい、構築やアセンブルのプロセスが不透明になることは、GPL遵守にとって危険と警告している。企業の中には、GPLライセンスが付いたコードが入っていることを知らない例も多く、サードパーティからソフトウェアを取得する際に注意が必要とも記している。このほかにも、侵害してしまったときの解決法についてもアドバイスしている。

 SFLCは2005年、非営利にフリー/オープンソース開発者を法的に支援する目的で設立された団体。GPL v3の作成にかかわったEben Moglen氏が会長を勤める。

Software Freedom Law Center
http://www.softwarefreedom.org

「A Practical Guide to GPL Compliance」
http://www.softwarefreedom.org/resources/2008/compliance-guide.html