「グローバルにつながる無線通信標準を」――WiMAXフォーラム日本オフィス代表の齊藤氏

 WiMAX製品の普及と認定を推進するNPO法人、WiMAXフォーラムの日本オフィスは9月3日、今年6月20日の日本オフィス発足後、初となるプレス・ミーティングを開き、日本における活動の進捗状況などについて報告を行った。

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WiMAXフォーラム日本オフィス代表 齊藤忠夫氏

 日本オフィスによると、9月3日時点での日本オフィスのメンバー企業数は、WiMAXの開発主体ベンダーであるIntelを含め20社、WiMAXフォーラム全体での会員企業数は491社で、会員企業数は本年中に500社に達する見込みであるという。また、WiMAXの最新動向として、今年10月には、端末移動時の高速無線通信規格であるモバイルWiMAX(IEEE802.16e-2005)がIMT-2000の6番目の陸上無線インタフェースとして追加される可能性が高いことなどが報告された。

 発表に際し、日本オフィス代表の齊藤忠夫氏(東京大学名誉教授)は、「日本はブロードバンドが普及しているなど、WiMAX市場(の拠点)となる可能性を秘めている」と語り、WiMAXの世界的な普及という面で日本が貢献していくとした。また、グローバルにつながるBWA(Broadband Wireless Access)としてWiMAXを普及させていくには、「通信標準だけでなくプロファイリング(より詳細な標準)が重要になる」(齊藤氏)と語り、多少時間がかかっても、WiMAXではプロファイリングを重視していくべきとの考えを示した。

 なお、総務省(BWA委員会)は、モバイル端末などに向けた次世代無線通信用として2.5GHz帯を2社に割り当てるとしており、その有力候補として、モバイルWiMAX、次世代PHS、MBTDD(Mobile Broadband Time Division Duplexing)-Wideband(IEEE 802.20)、MBTDD-625k MC(IEEE 802.20)の4つが挙がっている。

 WiMAXフォーラム日本オフィスでの活動が活発化してきたことで、今後、WiMAX/モバイルWiMAXの国内での普及が期待される。

(高山哲司/Computerworld)

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