IBM、自社データセンターのサーバをLinuxメインフレームに統合

 米国IBMは8月1日、全世界にあるIBMのデータセンターで稼動しているサーバをLinux搭載のメインフレームに集約する計画を発表した。この統合が実現すると、データセンターの消費電力の80%を削減できるとしている。

 IBMは今年5月に、自社および顧客のデータセンターの電力効率を2010年までに2倍に向上させることを目標とするプロジェクト「Project Big Green」を発表しており、今回のサーバ統合の取り組みもこのプロジェクトの一環。IBMでは、Project Big Greenに年間10億ドルを投資するとしている。

 今回の計画に参加するのは、米国のニューヨーク州、コネチカット州、コロラド州、英国ポーツマス、日本の大阪、オーストラリアのシドニーに設置されたIBMデータセンター。これらのデータセンターでは、現在約3,900台のサーバが稼動しているという。これらのサーバを仮想化機能(パーティショニング)を用いて約30台のメインフレーム(System z)に統合する。これにより、電力コストが大幅に削減できるだけでなく、プロセッサ単位で課金されるソフトウェアのライセンス料やサーバ台数と線形的な関係にある運用コストも削減できるとしている。

 なお、移行後に不要となるサーバは、IBMのグローバル・アセット・リカバリー・サービスを通じてリサイクル利用されるという。

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