Sun、Opteron/Xeon/T1を同時利用できるブレード・サーバを国内で発表──OSはSolaris/Linux/Windowsに対応し、広範な業務に適用可能

 Sun Microsystemsは7月11日、Opteron、Xeon、UltraSPARC T1という3種類のCPUを搭載した各サーバ・モジュールを最大10枚混在して同時利用できるブレード・サーバ「Sun Blade 6000モジューラ・システム」を発表した。国内での出荷開始は8月下旬を予定している。

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Sun Microsystems 代表取締役社長 末次朝彦氏と「Sun Blade 6000」(クリックで拡大)

 Sun Blade 6000には、Opteron 2200シリーズ(デュアルコア)を搭載する「Sun Blade X6220サーバ・モジュール」、Xeon 5100番台(デュアルコア)/5300番台(クアッドコア)搭載の「同X6250サーバ・モジュール」、UltraSPARC T1(6または8コア)搭載の「同X6300サーバ・モジュール」という3種類のサーバ・モジュールが用意される。なお、Sun Blade X6250は、今年1月のSunとIntelの戦略的提携以降、Sunが販売する初のIntel製CPU搭載サーバとなる。

 対応するOSは、X6220/X6250では、Solaris 10、Linux、Windows Serverとなっており、仮想化ソフトウェア「VMWare ESX Server」もサポートしている。また、X6300は、Solaris 10に対応している。搭載可能な最大メモリ容量は、X6220/X6250が64GB、X6300が32GBとなっているほか、各サーバ・モジュールとも、RAID構成が可能なホットプラグ対応ハードディスクを4台内蔵することができる。

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Sun Blade 6000のサーバ・モジュール。左からT1搭載の「X6300」、Xeon搭載の「X6250」、Opteron搭載の「X6220」(クリックで拡大)

 発表に際し、Sun Microsystemsの代表取締役社長、末次朝彦氏は、現在のビジネスを、HPC、シミュレーション/解析、SaaSなどが支援する「競争優位性にフォーカス」したものと、ERPやCRMなどが支援する「コスト削減にフォーカス」したものに分類したうえで、「多様なCPU、OSをサポートするSun Blade 6000は、さまざまなビジネス・ニーズに1台で応えうる製品である」と、同製品が適用領域を限定しない高い汎用性を持つことをアピールした。

 また、同社マーケティング統括本部長の九里禎久氏は、「従来のブレード・サーバには、利用できるCPU、I/Oの帯域幅、電源容量、冷却性能など、さまざまな面に制約があった。Sun Blade 6000は、そうした制約を取り除いた製品であり、サーバ・モジュール単位での拡張や運用管理が可能である」と、同製品の特徴について語った。この特徴により、個々のサーバ・モジュールをあたかも1台のラック型サーバと同様に利用することが可能になるという。

 そうした利用を可能とする技術要素としては、前述のように3種類のCPUに対応したことのほか、通常のブレード・サーバではシャーシに搭載するサービス・プロセッサを各サーバ・モジュールに搭載したことが挙げられる。また、ブレード・サーバながら64GBという最大メモリ容量を確保するために、筺体の内部設計においてメモリ・スロットの配置や冷却性能などに工夫を凝らしたという。

 参考価格は、サーバ・モジュールを搭載する「Sun Blade 6000シャーシ」が82万3,000円から、X6220が2個のOpteronと4GBのメモリを搭載した場合で59万9,000円から、X6250が1個のクアッドコアXeonと2GBのメモリを搭載した場合で55万4,000円から、X6300が6コアのUltraSPARC T1と4GBのメモリを搭載した場合で89万9,000円からとなっている。

(大川 泰/Computerworld)

Sun Microsystems
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提供:Computerworld.jp