顧客に参加を呼びかけるOpen Solutions Alliance
LinuxWorld OpenSolutions Summitの場で今年初めに発足(翻訳記事)したOSAは、オープンソースソフトウェアの相互運用性(翻訳記事)の向上と、企業における自らの市場拡大に努めてきた。
OSAが他のオープンソース支持団体と違うのは、ライセンス供与や法律上の問題といったことではなく、企業コミュニティの技術的問題(主にベンダ中立的な標準規格)に注力している点だ。
昨日発表された新しい「顧客会員クラス」のほか、OSAを構成する組織としては、プロダクトISV(独立系ソフトウェアベンダ)、システムインテグレータ、付加価値再販業者(VAR)、非営利組織などのコミュニティ団体がある。なお、OSAに参加するには、既存の会員組織による推薦と理事会による承認を受けなければならない。今回の顧客を対象としたクラスでは、英国の証券会社Redmayne-Bentleyが最初の会員になっている。
OSA発足当初からの大型プロジェクトCommon Customer View Prototypeについて、OSAの理事長Dominic Sartorio氏は「小売業に関わる顧客にとって1つの“全方位的”視点を提供するために統合されたいくつかの業務アプリケーションが含まれている」と4月のIT Business Edgeでのインタビューで説明していた。
OSAでは、8月にサンフランシスコで開かれるLinuxWorld Expoでのデモンストレーションまでに、このプロジェクトが完了すると期待している。このデモンストレーションのシナリオは、顧客が対応に不満を感じたある電子機器小売業者を取り上げて、統合されたいくつかのアプリケーションを利用して、ヘルプデスクでのやりとりやサプライチェーン分析など、顧客のトランザクションを徹底的に調査するというものになっている。
Shirl Kennedyは、ブログ「DocuTicker」および「ResourceShelf」のシニアエディタ。Information Today紙にも「Internet Waves」というコラムを寄稿。1982年からテクノロジに関する執筆で活躍している。