企業向けデスクトップに2つの候補が新登場

 現在、エンタープライズユーザ向けのデスクトップディストリビューションには、2つの選択肢が新たに加わっている。Mandrivaの一新されたエンタープライズワークステーション版Mandriva Corporate Desktop 4.0と、最近のOpenOffice.orgOpenOffice.org 2の各アップデート版が組み込まれたWhite Box Enterprise Linux 4 Respin 2である。

 フランスのLinuxベンダMandriva ― 今週、Microsoftとのオープンソース特許協定を拒否した ― は、プレスリリースでCorporate Desktop 4.0について「ディレクトリの管理と統合、モビリティ、セキュリティ、人間工学的な使い勝手といったビジネス上重要な点に注力している」と述べている。今回のリリースに含まれる要素としては、管理者がLDAPディレクトリによってKDEユーザの権限を設定できる新しいツール、セキュアなリモートアクセスのための簡素化されたDrakVPN設定、データの暗号化から高セキュリティ認証(スマートカードや指紋読み取りの機能など)、セキュア接続、インタラクティブファイアウォールに至るセキュリティ関連機能のサポート、最新の3Dテクノロジ(XglAIGLXMetisse)を組み合わせたデスクトップのエルゴノミック(人間工学的)デザインがある。

 「実績のあるベースシステム上に構築された」Corporate Desktop 4は、さまざまな「現行および今後のハードウェアプラットフォーム」をサポートできるように作られている。プレスリリースによれば、多くのディスクコントローラやイーサネットコントローラ、ノートPC用カードリーダ、ビデオデバイスや無線デバイスなど、「2007~2008年にリリースが想定されている多数の新しいハードウェアプラットフォームをサポートする機能がすでに搭載カーネルに含まれている」という。こちらは、ユーザ登録を行えば試用版をダウンロードすることができる。

 White Box Enterprise Linuxは「Red Hat Enterprise Linuxのリスピン(respin)としての非常に暫定的な取り組み」である、と「Beauregard Parish Public LibraryおよびBeauregard Parish School Boardにおけるネットワーク管理の第一人者」John Morris氏は述べている。もともとRed Hatによって開発されたRPM Package Managerを利用しているため、White Box Enterprise LinuxはRed Hat Linuxとの互換性が高く、アップグレードが容易である。DistroWatchによると、今回のEnterprise Linux 4 Respin 2は「Red Hat Enterprise Linux 4のソースコードをもとに構築されている」という。

 White Box Enterprise Linux 4 Respin 2については、数々のミラーサイトから、CD4枚分のダウンロードができるほか、DVD(ISO)イメージも、こちら(i386版)またはこちら(x86_64版)からBitTorrentを使って入手できる。

Shirl Kennedyは、ブログ「DocuTicker」および「ResourceShelf」のシニアエディタ。Information Today紙にも「Internet Waves」というコラムを寄稿。1982年からテクノロジに関する執筆で活躍している。

Linux.com 原文