日本IBM、ビジネスアプリのインフラを構築するアウトソーシングサービス

 日本IBM(大歳卓麻社長)は5月30日、主要ビジネスアプリケーションのインフラを構築・運用するサービス「アプリケーションズ・オンデマンド(AoD)」の提供を開始したと発表した。

 ERP(統合基幹業務システム)やCRM(顧客情報管理)などの主要ビジネスアプリケーションを利用する際に必要なハード、基本ソフト、ネットワークなどのインフラを米IBMのデータセンター内に用意し、これらをネットワーク経由で顧客に提供するサービス。日本、米国、インドにおいて24時間態勢のサポートも提供する。

 従来のホスティングに比べて顧客独自の仕様変更はできないが、メニュー化したサービスを短期間で導入できるのが特徴。例えば、ERPインフラ環境の構築は、従来の3分の1程度の3-12週間で導入することができる。顧客側でインフラを用意する必要がなく初期投資を抑えられるため、中堅企業やコスト・スピードを重視する企業、海外展開を予定する企業にも活用できる。

 当初は会計だけを対象とするが、販売や購買など対象業務を拡大する場合でも、IBM側が必要な資源を追加するため柔軟に対応する。また、すでに主要ビジネスアプリケーションを導入している企業が「AoD」に移行することで、運用保守費用を最大で50%削減できる。

 今回、第1弾としてSAPのERPソフトに対応。ラインアップと価格は、主要ビジネスアプリケーションを新規に導入する企業向けに短期間で開発環境を構築する「デベロップメント・サービス」が月額110万円から、すべての企業向けに本番環境の運用を行う「フル・サービス」が月額220万円から。SAPライセンスは利用企業側で購入する。

日本IBM=http://www.ibm.com/jp/

提供:BCN