セキュリティ警報:多数のシステムに影響を及ぼすDebian OpenSSLの不具合が発覚

 高名なセキュリティ研究者であり、MetaSploit Projectの創設者でもあるH. D. Moore氏は、DebianパッケージのOpenSSLに隠されていたバグという同氏の発見した最新の研究結果を報告した。Moore氏は今回のバグの発生源を説明すると共に、OpenSSLの生成する鍵に付けられた値がこの不備を悪用することで簡単に予測できてしまう点に注意を喚起している。

レビュー:あと一歩信用しきれないUbuntu“Hardy Heron”

 はっきり言って、私が心からUbuntuを気に入ったことは一度もない。あらゆるリリースを試してきたが、どれも個人的に納得のいかない点があった。先月Ubuntu 8.04“Hardy Heron”がリリースされ、初期のレビューのほとんどがこのバージョンのすばらしさに言及していたので、私もi386版をダウンロードして試すことにした。だが、これまでの印象を完全にくつがえすところまではいっていなかった。

Ubuntu 8.04:アップグレードかクリーンインストールか

 あなたならどちらの方法をとるだろうか。Ubuntuの最新バージョン8.04 “Hardy Heron” の環境を手に入れるのに、パッケージマネージャを利用してシステムをアップグレードするか、それとも最新版のCDまたはDVDのISOイメージをダウンロードしてクリーンインストールを行うか。一般的には、クリーンインストールのほうが安全で好ましいとされている。この最新かつ最高のバージョンのインストールには全面的な設定のやりなおしという余分な手間が伴うが、アップデートに失敗した場合の苦労を考えれば何でもない、というのが従来の考え方だ。だが、もはやそうした慎重なアプローチをとる必要はないのかもしれない。

Shuttleworth氏、Ubuntu 8.04リリースのカウントダウンを開始

 Ubuntuファンにとって次の記念日は4月24日である。この日、Ubuntu 8.04 LTS (Long Term Support) がリリースされる。開発元の英CanonicalのCEO、Mark Shuttleworth氏はUbuntuの次期バージョンが予定どおりリリースされ、エンタープライズ、デスクトップ、インターネットの各ユーザーに少なからぬものを提供すると確約した。

WindowsとLinux 仮想化を使わない共存

 Linuxは完備された環境だが、仕事上Windowsアプリケーションを必要とすることもある。そのような場合、デュアルブートにして2つのオペレーティング・システムを切り替える、あるいはLinux上の仮想環境でWindowsを動かすという方法がある。しかし、プロセッサやRAMを大量に必要とするビデオ編集やゲームなどでは、残念ながら仮想環境のゲストOSはほとんど使い物にならない。そこで登場するのが andLinux と名付けられたUbuntuベースのディストリビューションだ。これを利用すると、LinuxとWindowsがこれまでになく高いレベルで共存することができる。

パーティション分割不要のUbuntuインストーラー、Wubi

 UbuntuをWindowsマシンにインストールする場合、UNetbootin翻訳記事)のように、Linux用のパーティションを用意し、そこにインストールするのが一般的だ。しかし、Windowsユーザーのための非公式Ubuntuインストーラー Wubi を利用すると、既存のプログラムやファイルを誤って失うことなく、UbuntuをWindowsの中にインストールし、そこから起動できるようにすることができる。WubiはUbuntuをWindowsドライブ上のファイルの中にインストールし、自身をWindowsのboot.iniファイルに追加するので、起動時にWindowsとLinuxを選択できるようになる。

Ubuntuだけが生き残ったPwn to Ownコンテスト

 今年も、自称クラッカーたちがCanSecWestカンファレンスで3台のノートPC(それぞれOS X、Ubuntu、Vistaが稼働)を標的として技を競い合った。先週、カナダのバンクーバーで3日間にわたって開かれたこのセキュリティ・カンファレンスは、Mac OS X LeopardとVistaの両マシンのセキュリティが破られるのを尻目に、Ubuntuマシンだけがクラッキングされずに残るという形で幕切れを迎えた。

軽量なソフトウェアから高機能なデスクトップを構築する

 家にはノートPCと小型のPCがあるのだが、会社でやり残した仕事を終わらせるためにノートPCを使っているときにガールフレンドが遊びに来ると、彼女は小型のPCを使うしかない。その小型のPCには1GHzのVIAプロセッサと128MBのRAMが搭載されていて、Ubuntuがインストールしてある。Linuxをインストールしていてもなおブートに長い時間がかかるのはご想像通りだが、それに加えてGNOMEの実行もあまりに低速なのでかなりいらいらさせられる。フォーマットし直してFluxbuntuのような軽量Linuxディストリビューションをインストールするという手もあるが、その小型PCにはCD-ROMドライブがないということと、すでに10GBのデータを置いてあるのでバックアップに長い時間がかかるということを考えるとそれは避けたかった。そこで今回、彼女がPCをより快適に利用できるようにするために、軽量なソフトウェアを探してインストールすることにした。

将来性を感じさせる完成度のUbuntu Tweak

 かねてより一部のWindowsユーザ達は、デフォルトのデスクトップからでは変更できない様々なシステム設定を調整するためのTweak UIという半オフィシャルなMicrosoft製プログラムを利用してきた。そしてようやくUbuntuユーザ達も、同様の目的かつ似通った名称で作成されたUbuntu Tweak(UT)というツールを入手できるようになったのである。とは言うものの現行のUTは未だバージョン0.2.4でしかなく、その機能もGNOME関連の操作のみに限定されており、主としてデフォルトのデスクトップ設定とシステムの動作およびGNOMEによるハードウェア制御に関する変更しかできないが、コンセプトの実証段階にあるツールとしてはこの程度で充分だろう。

UbuntuとWindowsベースのネットワークの統合はもっと簡単になるべきだ

 私は約6年前からフリーソフトウェアを使用し唱道してきた。学生だったときやその後フリーランスの記者をしていたときには、職場の環境を移行することなど単純なことだと思っていた――同種のプログラムの対応表を作成して、適切な時間をかけて、職場で働くスタッフ全員の環境を移行させれば良いだけだ。しかしこの数週間Windowsをベースとした職場にある自分のデスクトップPCでUbuntu Gutsyを使おうと思って試してみたところ、ほとんどのものは問題なく動いているとは言え、実際に移行しようとしてみると期待していたようなシームレスな統合とは程遠いということが分かった。

Ubuntu 7.10は秀逸なリリース

 Canonicalが今月Ubuntu 7.10(コードネームGutsy Gibbon)をリリースした。前リリースのFeisty Fawnと同様に、Gutsyは新機能と最新フリーソフトウェアアプリケーションを重視した最先端ディストリビューションだ。今回試してみたところ、いくつかの小さな不具合があるものの、Gutsy Gibbonは素晴らしい新機能を持つ高速なオペレーティングシステムだと分かった。