通常マシンをエンタープライズストレージとして使用可能にするOpenfiler

 システムエンジニアである私は、各種の企業クライアントの求めに応じる形で、これまで様々なストレージを扱ってきた。実際そうした環境で使われている方式は、DAS(Direct-Attached Storage)、NAS(Network-Attached Storage)、SAN(Storage Area Network)、iSCSI(Internet Small Computer System Interface)など様々だ。そしてこれらの実装時にクライアントが選択するのは、EMC、Dell、Hewlett-Packard、EqualLogicなどのベンダから販売されているプロプライエタリ系のストレージ製品となるのが通常である。とは言うものの、この種のデバイスの実体は、ごく一般的なサーバに制御用のオペレーティングシステムと複数のハードディスクを搭載しただけのものでしかない。そのためのオペレーティングシステムとしても、一部ではUnixやLinuxベースのものが使われているのである。それならば、通常のサーバに要件を満たすオペレーティングシステムを搭載することで、ストレージ専用マシンに仕立て上げられるのではなかろうか?

クロスプラットフォームの同期化サービス

 今日、コンピューター・ファイルをバックアップする手段は山ほどある。コンピューターが1台であれば、いずれの手段でも操作は簡単で、たとえば外部ハードドライブにバックアップし、あとはうっちゃっておけばよい。しかし、コンピューターが複数台あり、しかもオペレーティング・システムが異なっていると、事はそう単純ではない。また、よく使うコンピューターが複数台ある場合は、すべてのコンピューターでファイルを同期させたいところだ。 PowerFolder は、それを実現するサービスで、プラットフォームや台数に関わらず、ファイルをバックアップしたり同期させたりすることができる。

SSDとSATAのベンチマーク比較 第2ラウンド: サーバーアプリケーション

 昨日はBonnie++を用いてクライアントマシンにおけるソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)のベンチマーク評価を行い翻訳記事)、同じ予算で複数台のハードディスクを購入するのに比べて1台のSSDを購入することにどれだけメリットがあるかを論じた。今日はSSDのシークタイムが極めて短いことがサーバーにおいてどれだけ有利に働くかを見てみよう。

SSDとSATA RAIDのベンチマーク比較

 ソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)には、従来のプラッタ回転式のハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)にない利点が数多くある。無音、低電力、低熱放出性、耐衝撃性、そして特に重要なのがシークタイムの極度の短さだ。SSDによってどれほどパフォーマンスが向上するのかを確かめるために、ノートPCで利用できる最新のSSDでBonnie++によるベンチマーク評価を行った。

xfs_fsrを使ってXFSファイルシステムをベストの状態で使用する

 XFSファイルシステムは大規模なファイルの保存/アクセスについての性能が高いことで知られている。XFSの設計はエクステントベースで、ファイルの内容は一つ以上のエクステントと呼ばれる連続的な領域内に保存されている。XFSファイルシステム内のファイルは、ユーザの使い方によってはフラグメント化することがあるが、xfs_fsrユーティリティを使ってそのようなファイルをデフラグすることでファイルアクセスについてのシステムの性能を向上させることができる。

ハードウェアRAIDとLinuxカーネルによるソフトウェアRAIDのベンチマーク比較

 新しいサーバに高価なハードウェアRAIDカードを付けることで、ディスクアクセスの速度はどれほど向上するのだろうか。LinuxカーネルによるソフトウェアRAIDとハードウェアRAIDカードのパフォーマンスの違いはベンチマークで評価できる。私の環境でこの2つの条件を評価したところ、いくつか興味深い結果が得られた。

KomparatorおよびKDiff3を利用したディレクトリ間の同期処理

 1つの作業をラップトップマシンとデスクトップマシンとを使い分けながら交互に進めていくユーザにとって、双方のマシン間でデータを反映させ合う同期処理は不可欠の業務となるはずである。その種のサポートツールとしてはscpやrsyncなどのコマンドライン系ツールが多数存在しており、グラフィカル系アプリケーションに限ってもKonquerorKrusaderなどの汎用ツールを使って処理することも、あるいはUnison翻訳記事)のような専用ツールを利用することもできる。そうした中で本稿で紹介するのは、独自の機能を装備したKDEアプリケーションである Komparator および KDiff3 を用いたディレクトリ同期の手法である。

日本HP、管理と仮想サーバー負荷を軽減したデータバックアップ・ソリューション

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP、小出伸一社長)は7月8日、シマンテックの「Veritas NetBackup 6.5」と、日本HPがOEM(相手先ブランドによる生産)で販売する「VMware」の仮想環境での検証を行い、その結果を元にした総合的なデータバックアップ・ソリューションの提供を始めるとを発表した。

NFSv3とNFSv4のファイル操作ベンチマーク比較

 2003年4月に公開されたNFSバージョン4(NFSv4)には、クライアント・サーバ間のステートフルな(状態遷移型)インタラクションと“ファイル・デリゲーション(権限委譲)”が導入された。これにより、クライアントはサーバ上のファイルに対して一時的な排他的アクセスが行える。NFSv4では、RPCSEC_GSS、複数操作のサーバへの一括送信、新たなファイル属性、レプリケーション、クライアント側のキャッシュ処理、ファイルロックの改良といったセキュリティ面での改善が施されている。以前のバージョンから進化した部分は数多くあるが、この記事ではその1つであるパフォーマンスに絞って調査を実施した。

FUSE経由でZFSを使う

 ZFSはSun Microsystemsによって作成された先進的なファイルシステムだが、Linuxカーネルではサポートされていない。しかしZFS_on_FUSEを利用すれば、Linuxカーネル上でもZFSをFUSEファイルシステムとして使用することができる。つまりLinuxカーネル上で利用可能な他のファイルシステムとまったく同様にZFSファイルシステムにアクセスできるようになる。