「TypeScript 4.0」が登場
米Microsoftは8月20日、プログラミング言語「TypeScript 4.0」を発表した。
TypeScriptはJavaScriptの拡張で、静的型付けのシンタックスを加えたもの。コードを走らせる前に型チェックができ、作成したコードはJavaScriptが動く任意のブラウザとOSで動く。Microsoftが開発し、Apache License 2の下でコードを公開している。
TypeScript 4.0は、2018年7月に公開したバージョン3.0に続くメジャーリリース。
可変長引数タプル型を導入した。要素を置き換えることができる汎用型のスプレッド構文を持たせることができ、推論も強化した。タプル型ではラベル機能も加わった。
noImplicitAnyが有効になっているとき、コントロールフロー解析を使ってクラスのプロパティの型を決定するようになった。
buildモードでの速度を改善した。–noEmitOnErrorフラグを使った時に、–incrementalでエラーのある前回のコンパイルの速度が大幅に劣化する問題を修正することにより実現した。それまでは、前回のコンパイルの情報が.tsbuildinfoファイルのキャッシュに保存されていなかったが、キャッシュを取得するようにした。
エディタでは、リファクタリングによりオプショナルチェイニングが利用できる範囲を拡大したほか、/** @deprecated *コメントを認識するようになった。起動時に部分的にセマンティックモードを選択できるようになり、大規模プロジェクトでの起動時間短縮につながるとしている。
このほかにも多数の機能強化が加わっている。
TypeScript
https://www.typescriptlang.org