「Emacs 27.1」が公開、Portable Dumperを採用

 テキストエディタGNU Emacs開発チームは8月11日、最新安定版となる「GNU Emacs 27.1」公開を発表した。HarfBuzzのサポート、Portable Dumperの使用などの特徴を備える。

 GNU Emacsは拡張性、カスタマイズ性を備えたテキストエディタ。Lispの方言Emacs Lispのインタープリタを中核とし、テキストエディタ機能をサポートした。Unicodeのフル対応、シンタックスハイライト、プロジェクトプランナー、メールとニュースリーダー、デバッガーインターフェイス、カレンダー、IRCクライアントなどの機能もある。GNU/Linux、macOS、Windows、BSD系などのOSで利用できる。

 GNU Emacs 27.1は2019年8月に公開したバージョン26.3に続く最新版。

 OpenTypeのテキストシェーピングエンジンHarfBuzzライブラリをサポートした。デフォルトで有効となっており、新しいフォンドバックエンドドライバーであるxfthbとftcrhbと二次元画像描画のCairoで利用できる。Cairoのサポートも改善した。

 任意の大きさ(arbitrary-size)の整数をビルドインでサポートした。JSONパーシングもネイティブでサポートし、initファイルのXDG変換もサポートした。起動時間の改善としてunexecの代わりにPortable Dumpingを使用するようになった。

 また、レキシカルバインディングがデフォルトになった。ImageMagickを使わずにイメージのサイズ変更や回転ができるようになった。この他、多数の強化が加わっている。

GNU Emacs
https://www.gnu.org/software/emacs/