「Gradle 6.5」公開、File-system watchingを実験導入

 米Gradleは6月2日、ビルド管理ツールの最新版となる「Gradle 6.5」を公開した。ビルド時間を改善するFile-system watchingの実験導入などが加わっている。

 GradleはJava仮想マシン上で動作するビルド管理ツール。ビルドの自動化と多言語開発のサポートにフォーカスしている。Java、Scala、Android、C/C++、Groovyなどの言語やプラットフォームをサポートし、Eclipse、IntelliJ、Jenkinsなどの継続的インテグレーション(CI)を併用できる。

 Gradle 6.5は、2019年11月に初版が公開されたバージョン6系の最新バージョン。

 ビルド間でのファイルシステムの監視をインメモリで行う「File-system watching」を実験的に導入した。以前のビルドとの変更を決定する際に必要なディスクI/Oを、ファイルシステムをポーリングで監視するのと比べて大幅に削減できるとしている。WindowsおよびmacOS、Linuxのみで利用でき、オプトイン形式で提供する。将来的にはデフォルトで有効になる予定という。

 依存バージョンの競合解決を支援するバージョンオーダリングを導入した。バージョン範囲にどのバージョンを含むかを決定する際にも利用できる。7.0ではデフォルトで有効になるが、本バージョンでは主導で有効にする必要がある。

 内蔵するgpgエージェントでプラグインに署名したアーティファクトに影響がある脆弱性(CVE-2020-13165)の修正を始め、セキュリティ関連も強化した。バグも修正されている。

Gradle
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