Build Casheを導入した「Gradle 4.0」

 オープンソースのビルド自動化システム「Gradle」が、Build Cacheを導入した最新のメジャーリリース「Gradle 4.0」を公開した。テストタスクのアウトプットを再利用し、マシン間でタスクのアウトプットを共有するもので、ビルド時間を大幅に短縮できるとしている。

 Gradleは米Gradleが開発する、オープンソースのビルド自動化システム。Groovyベースのドメイン固有言語をもち、この言語を用いてプロジェクト設定を宣言できる。DAG(有向非巡回グラフ)を利用してどのタスクを動かすか決定するのが特徴。APIを利用した拡張、スケールアウト開発などの機能も備える。

 バージョン4.0で導入されたBuild CacheはGradleが4月に発表した新機能で、JavaとGroovy向けに運用環境向けに提供する。重複するアウトプットの検出、不要なタスク実行を回避するクラスパスの正規化などにより、よくあるシナリオでMavenよりも100倍高速にビルドを構築できるという。

 ユーザー体験も強化し、ログアウトプットをプロジェクトとタスク別にグループ化したり、コンソールアウトプットで進行中のタスクを詳細に表示するようになった。並行で進めている作業については、遠隔のリポジトリにあるアーティファクトとメタデータを並行でダウンロードできるようになった。同じ依存性については、重複してダウンロードするのを回避する仕組みも導入している。

 Gradle 4.0は6月に公開され、7月に入り4系最初のポイントリリースとなる「Gradle 4.0.1」を公開している。

Gradle
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