バージョン管理システム「Apache Subversion 1.14-LTS」リリース

 Apache Software Foundation(ASF)は5月28日(米国時間)、バージョン管理システム「Apache Subversion 1.14.0-LTS」の公開を発表した。4年間のサポート期間が提供される長期サポート版となり、Python 3のサポートやストレージ重複排除ツールの導入などが特徴となる。

 Apache Subversion(SVN)はソースコードの変更履歴を管理するバージョン管理システム。今年プロジェクト開始から20周年を迎えた古参のツールとなる。

 Apache Subversion 1.14.0は2019年10月に公開したバージョン13に続く最新版で、長期サポート版(LTS)として安定性と可用性にフォーカスした。そのため、今後1.14系のポイントリリースは基本的に新機能は含まれないという。

 Python向けの言語バインディングで大幅な強化が加わった。Python 2系に加えて、Python 3系もサポートし、2系からの移行フェイズを支援する。

 ストレージ重複排除のための新しいツールとして「svnadmin build-repcache」コマンドを導入した。内部データベース(rep-cache.db)を使って処理を実行するもので、重複排除が無効化されていた際のエントリーなどを再追加できる。管理者はこれを利用してストレージコストを削減できるとしている。

 ユーザーが中央のリポジトリにコミットすることなく自分の作業の保存や復旧、ロールバックといった処理を実行できる「Shelving and Checkpointing」や、バージョン管理されているデータに異なるクロスセクションやビューを作成できる「Viewspec」など、実験的機能もいくつか加わった。

 Apache Subversion 1.14はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Apache Subversion
http://subversion.apache.org/