インメモリ型データストア「Redis 6.0」リリース、マルチスレッド対応やクライアントキャッシュなどが導入される

 インメモリデータストアRedis開発チームは4月30日、最新のメジャーリリースとなる「Redis 6.0」の一般公開を発表した。マルチスレッド処理の導入によるパフォーマンス向上やSSL対応などが特徴となる。

 Redisは「データ構造ストア」をうたうシステムで、データベースやキャッシュ、メッセージブローカーなどとして利用できる。オープンソースで開発されており、ライセンスはBSDライセンス。文字列、文字列を集めたLists、Sets、ハッシュなどのデータ構造をサポートし、範囲クエリ、ビットマップ、地理空間インデックス、HyperLoglogといった形でデータを格納できる。

 Redis 6.0は2018年10月公開のバージョン5系に続く最新のメジャーリリースで、過去最大のリリースとしている。本バージョンには複数の大きな変更が含まれているが、その1つとして複数スレッドを活用して効率よく処理を実行する「Threaded I/O」がある。Redisはこれまでシングルスレッド処理が基本だったが、これによって同時に複数のバックエンドスレッドを利用できるようになり、多くのオペレーションで性能を改善できるという。また、クライアントサイドのキャッシュも実験的ながらサポートした。RDBファイルの読み込み時間も改善され、20〜30%の高速化が行われているという。

 安全面では、ACL(Access Control List)を導入、実行されるコマンドとアクセスされるキーへの接続を制限できるようになった。クライアント-サーバープロトコルがRESP3にアップグレードされ、レプリケーションプロトコルのPSYNC2を改善した。SSL/TLSによる経路の暗号化も広範囲にサポートされた。

 このほかにも多数の機能が加わっている。

Redis
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