Mitchell Baker氏がMozillaのCEOに、シェア3位となったFirefoxを活性化できるか?

 Mozillaの取締役会は4月8日、Mozilla CorporationのCEOとしてMozilla Foundationの会長であるMitchell Baker氏を任命したことを発表した。「Firefox」のシェアは3年で半減しており、大きな課題を背負ってのCEO復活となる。

 Mozillaは2019年8月、それまでCEOを務めていたChris Beard氏が2019年末で辞任することを受け、CEOを探してきた。その間、Baker氏は日々の業務で活発な役割を果たし、同年12月には暫定CEOとなった。その後、長期的なインパクトにフォーカスした組織に整えていったという。

 Baker氏は非営利団体のMozilla Foundationの設立に関わり、現在でも会長として組織を率いている。Mozilla Foundationが2005年にMozilla Corporationを立ち上げ時にはCEOに就任し、2008年までCEO職を務めた経歴を持つ。

 8ヶ月間外部の候補者を探してきたが、Baker氏が「将来にインパクトを与えるために、今現在Mozillaを率いるのにふさわしい人物」と判断したとしている。

 取締役会は、Mozillaの戦略計画について「Firefoxブラウザ製品とプラットフォームの成長を加速すると同時に、インターネットが直面している大きな課題の解決につながる革新的な解決策を模索すること」と強調している。Mozillaは3月度のNet Applicationsのブラウザシェアで、初めて「Microsoft Edge」に越されて3位となって(1位はGoogle Chrome)いる。シェアは7.19%、3年前と比べると半減している。

 Baker氏は就任のブログにて、Firefoxが厳しい競合にあることを認め、「インターネット体験の垂直統合は大きなチャレンジ」と記している。「インターネットに注意を払う必要があることに人々は気がつき始めている。Mozillaは特別な役割を持っている」とし、Webプラットフォームへの理解と技術的知識を活用する時だとしている。

Mozilla
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