「Firefox 74.0」リリース、米国ユーザー向けにDNS-over-HTTPSがデフォルトで有効に
MozillaのFirefox開発チームは3月10日、WebブラウザFirefoxの最新版「Firefox 74.0」を公開した。米国ユーザー向けにはDNS-over-HTTPSがデフォルトで有効になり、Facebookの追跡を遮断するアドオンも加わった。
Mozillaは4週間おきに最新版をリリースするリリースサイクルを導入しており、Firefox 74は2月に公開されたバージョン73から4週間での登場となる。
本リリースで有効になったDNS-over-HTTPS(DoH)は暗号化されたHTTPS上でホスト名をIPアドレスに変換する名前解決を行うための技術で、IETF(インターネット技術特別調査委員会)で標準化されている。Mozillaは2月25日にDoHを米国ユーザーにデフォルトで有効にすることを発表しており、DoHを提供するプロバイダとしてCloudflareをデフォルトで利用することを明らかにしていた。また、オプションとしてNextDNSも利用可能。DoHは「設定」メニューにある「ネットワーク設定」より有効にできる。
セキュリティ関連ではこのほか、TLS 1.0とTLS 1.1のサポートが対象外となり、TLSはバージョン1.2以上のみとなった。サンドボックスのセキュリティも改善した。
外部アプリケーションによりインストールされたアドオンをアドオンマネージャ(about:addons)から削除できるようになった。今後は、アドオンをインストールできるのはユーザーのみで、外部アプリケーションによるアドオンのインストールは不可能にする方針。
FacebookがWeb上の行動を追跡しないようにする「Facebook Container」アドオンも加わった。Facebook以外のサイトではFacebookログイン、いいね、コメントが自動でブロックされる。利用には、同アドオンをインストールする必要がある。
このほか開発者向け機能も拡充し、セキュリティ上の修正も行われている。Mozillaは合わせて、Android向けの最新版(Firefox for Android 68.6.0)も公開している。