「Rust 1.41」リリース、Cargoやトレイトの扱いを強化
Mozillaのプログラミング言語Rust開発チームは1月30日、「Rust 1.41.0」の公開を発表した。
RustはMozillaが開発を主導するコンパイル型のプログラミング言語。性能、信頼性、開発者の生産性改善などにフォーカスした特徴を備える。
Rust 1.41は2019年12月末に公開したバージョン1.40に続く最新版。本バージョンではトレイト実装時の制約が緩和された。これまでは依存関係を持つ新たなトレイトが追加された場合、「orpah」ルールが適用されていたが、このルールは過度に制限的だったとして緩和された。
パッケージ管理ツールCargoでは、システムにバイナリのクレート(パッケージ)をインストールしたり、Rustで実装されたツールのインストールする際に使われる「cargo install」コマンドが強化され、期限切れのクレートがインストールされていた場合、自動的に更新を行うようになった。
クレートの依存性やバージョン、チェックサムなどを記録するCargo.lockファイルについて、Gitなどのバージョン管理ツールで管理しやすくなるようフォーマットが変更された。今までは別のブランチで依存性を変更してその後マージを行うと衝突が起きることがあったが、フォーマット変更によってこのような衝突を回避できるという。
このほかにも、ライブラリを含め強化が多数加わっている。なお、Rust 1.41は32ビットのAppleマシンを正式にサポートする最後のバージョンとなる。これによって次期版(Rust 1.42.0)移行は同環境についての優先度が下がると警告している。
Rust 1.41はプロジェクトのWebサイトより入手できる。