「Rust 1.38」公開、コンパイル高速化のパイプラインコンパイルを導入

 Mozillaが開発を主導するプログラミング言語「Rust」の開発チームは9月26日、最新版となる「Rust 1.38.0」を公開した。コンパイルの速度を高速化するパイプラインコンパイルの導入などが行われている。

 Rust 1.38は8月末に公開したバージョン1.37に続く最新版。コンパイルの高速化を図るパイプラインコンパイル(Pipelined compilation)の導入が最大の特徴となる。クレートのコンパイル時に必要になるメタデータがコンパイルプロセスの早期に生成される仕組みを利用して、パッケージマネージャのCargoがメタデータが利用できるようになると自動的に依存性のあるクレートを構築するというもの。単一のクレートのビルドでは変化はないが、一部のクレートグラフの構築ではコンパイル時間が10~20%高速化されたという。

 また、バージョン1.9で導入した#[deprecated]属性(クレート作成者がユーザーにクレートのアイテムが非推奨となった。将来削除されることを通知する属性)も拡大あれ、マクロにも適用できるようにした。

 このほかにも細かな強化が複数加わっている。

Rust
https://www.rust-lang.org/