「Wine 5.0」が公開、Vulkan 1.1サポートなどが加わる
Wine開発チームは1月21日、最新のメジャーリリースとなる「Wine 5.0」を公開した。
WineはLinuxやmacOS、各種BSD系などのPOSIX互換OS向けにWindows APIと互換性のあるAPIを提供するソフトウェア。仮想マシンやエミュレーターのようにWindowsロジックをシミュレーションするのではなく、Windows APIをPOSIXコールに変換することで、性能とメモリへの影響を最小限におさえることができるとしている。
Wine 5.0は2019年1月に公開されたWine 4.0に続く最新のメジャーリリース。この間、7400以上の変更が加わったと報告している。
マルチディスプレイ環境のサポートが加わったほか、Vulkanバージョン1.1.126のサポートが加わった。
Direct3DとD3DXでも多数の機能強化が加わった。オーディオ/ビデオでは、XAudio2ライブラリを再実装した。外部のFAudioライブラリを使うことで互換性が改善したという。
大半の組み込みモジュールが、LinuxやBSD系で使われているELF形式のバイナリではなくPE(Portable Executable)形式で提供されるようになった。これによりディスク上のファイルとメモリ内のコンテンツを比較するようなコピー保護システムに対応できるようになったという。
このほかにも多数の新機能や機能強化が加わっている。