迷惑メール対策ソフトウェア「SpamAssassin 3.4.3」リリース

 オープンソースのスパム対策ソフトウェア「Apache SpamAssassin」の開発チームは12月11日、最新安定版となる「SpamAssassin 3.4.3」を公開した。

 Apache SpamAssassinは、スパムメール(迷惑メール)を自動検出する機能を核とするアンチスパムプラットフォーム。ローカルおよびネットワークテストを用いてスパムメールを識別できる。テストルールや設定はプレインテキストで保存されており、簡単に設定や新しいルールを追加できる。プロジェクトは9月で18年目を迎えている。

 Apache SpamAssassin 3.4.3は、2014年に公開されたバージョン3.4系の最新安定版。次期メジャーリリースの4.0で予定しているネイティブのUTF-8処理に向けた改善などが加わっている。

 新しいプラグインとして、Officeドキュメント内にあるOLEマクロとVBコードを検出するOLEVBMacroが加わった。デフォルトでは無効となっており、利用するにはArchive::ZipとIO::Stringの両モジュールが必要。

 容量の大きな電子メールのスキャンを高速に行うための設定が加わった。設定オプションも新しいオプションが複数加わっている。また、本体テキストの一部であるSubjectヘッダーのマッチングを防止するフラグも加わった。

 CVE-2019-12420とCVE-2018-11805の2件の脆弱性への修正が加わった。セキュリティでは安全ではないsa-updateオプションの’–allowplugins’が非推奨となっている。

 なお、プロジェクトは2020年3月1日にSHA-1署名でのルールセットの公開を終了する予定で、3.4.2へのアップデートを行っていない場合は新しいルールセットを使用できなくなると警告している。

Apache SpamAssasin
https://spamassassin.apache.org/