オープンソースのスパムフィルタリングシステム「Rspamd 1.4」が公開

 オープンソースのスパムフィルタシステム「Rspamd」開発チームは11月21日、最新安定版となる「Rspamd 1.4」を公開した。Redisのサポート強化などが加わっている。

 Rspamdは正規表現や統計解析などを使ってメッセージを評価するスパムフィルタリングシステム。URLブラックリストなどのカスタムサービスも利用できる。高速に動作するのが特徴で、またWebインターフェイスやMTAとの統合、Lua APIによる拡張といった機能も備える。

 Rspamd 1.4は7月に公開されたバージョン1.3に続く最新版となる。新たに永続コネクションプールを使ってRedisと接続できるようになった。特別な設定は不要で、既存の接続を再利用してRedisインスタンスのプロファイル読み込みを改善できるという。これにより、RspamdはさまざまタスクでRedisを効率よく利用できるようになるとしている。

 また、ニューラルネットプラグインを大幅に書き直すことで、学習データをRedisに保存できるようになった。この変更により、Rspamdクラスタ全体で単一のニューラルネットを使えるようになり、分類の精度や訓練の速度を改善できるという。またベイズ分類器も強化し、スパム予測のために使用できるメタデータが増えたという。

 ウイルス対策ソフトウェアと連携させるためのプラグインも新しくなり、ウイルス関連のメッセージを確認できるようになった。ClamAV、Sophos、F-Protといったウイルス対策ソフトウェアをサポートし、カスタムパターンにも対応するという。

 プロトコルでの圧縮もサポートし、zstdを利用した圧縮が可能になった。また新しいコンセプトとしてリソースモニタが加わり、定期的に一部のリソースが利用できるか、リソースの健康状態をチェックするようになった。

 開発チームはあわせてsendmail向けのメールフィルタとなる「Rmilter」についても、バージョン1.10を公開している。

 RspamdはプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Rspiamd
https://www.rspamd.com/