米Microsoft、.NET Coreの実行エンジン「CoreCLR」をオープンソースに

 米Microsoftは2月3日、「.NET Core」の.NET実行エンジン「Core Common Language Runtime(CoreCLR)」をオープンソースソフトウェアとして公開したことを発表した。ソースコードはGitHubで公開されている。

 Microsoftは.NET Foundationの下で2014年11月に.NETのモジュラー実装であり「.NET Framework」のサブセットである.NET Coreをオープンソースにする計画を発表している。今回のCoreCLRのソースコード公開はこれに基づくもの。CoreCLRは.NETアプリの実行エンジンで、ガベージコレクタ、仮想マシンコードのコンパイルなどの機能を持つ。コンソールツールやクラウドのWebアプリなどさまざまな用途向けの技術スタックと位置付けられている。

 公開されたコードは約260万行あり、.NET Core向けの完全なランタイム実装のほか、RyuJITや.NET GC、ネイティブのinteropなどが含まれる。現時点ではWindows環境でのみビルドできるが、数ヶ月後にはLinuxやMac OS Xにも対応する予定としている。11月に公開済みの「CoreFX」レポジトリとの比較としては、CoreFXがすべてC#のコードであるのに対し、CoreCLRはC#とC++の両方のコードを含むことを挙げている。CoreCLRはC#とC++コードの構築にあたって複数のツールセットが必要で「Visual Studio」に含まれていないものも必要になるという。ビルドシステムはCMakeを利用する。

 CoreCLRのライセンスはCoreFXと同様、MIT Licenseとなっている。

CoreCLR
https://github.com/dotnet/coreclr