Mozilla、「Thunderbird 68.0」リリース
オープンソースの電子メールクライアント「Thunderbird」開発チームは8月27日、最新のメジャーリリース版となる「Thunderbird 68.0」を公開した。
Thunderbird 68は、2018年8月に公開されたThunderbird 60に続く最新版。
外観ではApp Menuが新しくなり、アイコンがついた単一のペインにすることで容易にナビゲーションできるようにした。これまでダイアログ形式だったオプションと設定がタブ形式となり、一貫性のあるルック&フィールとコンテンツを組織的に表示するようになった。
MAPIインターフェイスでUnicodeをフルサポートし、MAPISendMailW APIもサポートした。色対応も進め、メールのテキストを任意の色に変換できるなどフルカラーサポートを実現した。ダークモードのサポートも改善した。
添付ファイルの管理も強化した。大規模なファイルを添付する際にクラウドにファイルをアップロードしてメールにはクラウドへのリンクを表示するFilelinkでは、再アップロードすることなくリンクを挿入できるようになった。
アカウントの全フォルダを既読にできる機能が加わり、フィルダーログも強化して周期的にフィルターをかけられるようになった。OAuth2ではYandexをサポートし、TCP keepaliveをIMAPプロトコル向けに設定できるようになった。
Windows向けでは64ビット版のインストーラーとMSIパッケージが加わったほか、企業環境などでカスタマイズされたThunderbirdをデプロイできるポリシーエンジンが加わった。Windows Group Policyまたはクロスプラットフォームで利用できるJSONファイルで設定を行える。
このほか多数の機能が強化され、バグも修正された。
ThunderbirdはWindows 7/Windows Server 2008 R2以降、macOS X 10.9以降、LinuxはGTK+以降に対応、プロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。なお、バージョン60のユーザーに対しては自動アップグレードは提供されないとのこと。次期版のバージョン68.1では早期バージョンからのアップデートとして提供される予定という。
Thunderbird
https://www.thunderbird.net/