「Thunderbird 60」がリリース、Firefoxと同じ”Photon”を採用

 Mozillaは8月6日、オープンソースのメールクライアント「Thunderbird 60.0」を公開した。ファイル添付やカレンダーなどの機能を強化し、外観では「Firefox」と同じ「Photon」デザインを採用した。

 ThunderbirdはMozillaが開発するメールクライアント。カレンダーやチャットなどの機能も備えている。Thunderbird 60は2017年4月に公開されたバージョン52以来のメジャーリリースとなる。

 Webブラウザの「Firefox」と同様に「Photon」デザインを採用、タブの外観などが変更された。「Light」と「Dark」の2種類のテーマも選択できるほか、WebExtensionテーマも有効化できるようになった。チャット画面のテーマも複数用意した。

 60のリリースに合わせて、ロゴも新しくなった。FirefoxのQuantumアップグレードを反映するブランディングの一環という。

 作成中の添付の処理を強化した。ダイアログ、キーボードのショートカット、ドラッグ&ドロップで添付するファイルの並べ方を変更できる。添付ボタンの位置が変更になり、添付を誤って送付するのを防止する機能なども加わった。

 テンプレートの編集ができる「Edit Template」、テンプレートからメッセージ作成ができる「New Message from Template」などの新しいコマンドが加わった。また、ステータスバーからスペルチェック言語を変更できるようになり、アドレス帳のデフォルトのスタートアップディレクトリを変更できるようになった。

 実験的機能として、mboxとmaildirフォーマットの変換が相互に行えるようになった。認証標準FIDO U2Fのサポートも加わり、セキュリティを強化した。

 カレンダー周りにも多数の強化が加わった。ミーティングの通知がポップアップの表示ではなく、ダイレクトに通知を送付する/しないを設定できるようになったほか、日および週表示でイベントの場所が表示されるようになった。

 Thunderbird 60は、Windows 7/Windows Server 2008 R2以降、Mac OS X 10.9以降をサポートする。現時点ではバージョン52からのアップグレードとしての提供はなく、直接公式サイトからダウンロードする形となる。カレンダーアドオンのLightningをインストールしている場合、最新版に合うよう自動アップデートされる。

Thunderbird
https://www.thunderbird.net/ja/