「LibreOffice 6.3」リリース、UI、性能などにフォーカス
The Document Foundationは8月8日(ベルリン時間)、オープンソースのオフィススイート「LibreOffice 6.3」を公開した。タブを利用した新しいユーザーインターフェイス「Tabbed Compact」のサポートを拡大したほか、性能、相互運用性も強化されている。
LibreOfficeはワープロ「Writer」、表計算「Calc」、プレゼンテーション「Impress」、ドロー「Draw」、データベース管理「Base」、数式エディタ「Math」などのソフトウェアで構成されるオープンソースのオフィススイート。LibreOffice 6.3は、2018年1月に初版が公開されたLibreOffice 6系の最新版となる。
バージョン6.2で導入されたMicrosoft OfficeのリボンUI風ユーザーインターフェース「Tabbed Compact」が、WriterおよびCalc、Drew、Impressで利用できるようになった。WriteとDrawでは、新たに「Contextual Single UI」も導入された。
使い勝手では、CalcでフォーミュラバーのSumツールに代わる新たなドロップダウン型のウィジェットが導入された。これを利用して、よく使う関数に迅速にアクセスできるという。CalcではFOURIER関数も導入された。
WriterとCalcの性能改善も行われた。異なるブックマーク、テーブル、組み込みフォントを持つテキストファイルや大規模なODS/XLSX形式のファイルの動作性能や、Calc文書をXLSファイルとして保存する際の性能が改善されているという。特定のファイルでは97%改善したケースもあると報告している。
相互運用性では、PDF/A-2ドキュメントフォーマットのサポートにより、PDFファイルのエクスポートを改善した。Microsoft Officeのプロプライエタリファイルフォーマットとの相互運用性では、DOTXドキュメントテンプレート、XLTX表計算テンプレートなどを改善した。
このほか、アプリケーションレベルで細かな機能強化やバグ修正が図られている。
LibreOffice 6.2はWindows(Windows 7 SP1以降)、macOS(バージョン10.9以降)、Linuxなどに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。
LibreOffice
https://www.libreoffice.org/