「Angular 8」リリース、次世代ビューエンジンをプレビュー導入

 JavaScriptアプリケーションフレームワーク「Angular」開発チームは5月29日、最新のメジャーリリース版となる「Angular 8.0.0」を公開した。次世代ビューエンジン「Ivy」のプレビュー導入などが加わっている。

 AngularはGoogleが開発するオープンソースのJavaScriptアプリケーションフレームワーク。PC/モバイル向けWebアプリケーションのほか、ネイティブアプリの開発にも対応している。ライセンスはMIT License。

 Angular 8.0は2018年秋に公開されたバージョン7に続く最新版。最新のビューエンジンとなるIvyがオプトインプレビューとして加わった。Ivyはアプリケーションの小型化、高速化などを実現するレンダリングパイプラインで、8.0ではプレビューとして導入してフィードバックを集めるとしている。

 WebブラウザがサポートするJavaScriptの機能を判別して必要なコンポーネントをロードする「Differential Loading」がデフォルトで有効になった。これによってモダンなWebブラウザ向けの初期バンドルの容量を40KB削減できたと報告している。

 モジュールの遅延読み込みのための設定が、業界標準のDynamic Importで行えるようになった。これにより、設定項目がVisual Studio Code(VSCode)、WebStormなどのエディタで認識されるようになる。

 コマンドラインインターフェース(CLI)も強化され、「ng build」や「ng test」、「ng run」といったコマンドてビルドやデプロイなどのプロセスを実行できるようになった。また、Workspace APIを導入、Schematicsを使う開発者がワークスペース設定に変更を加える際に手動でangular.jsonを開いたり修正する必要があったが、簡単にファイルを開くことができるという。Web Workerのサポートも強化した。

 このほか、多数の機能強化が加わり、バグも修正された。Angular 8はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Angular
https://angular.io/