「TypeScript 3.3」リリース、コンポジットプロジェクト機能を強化

 米Microsoftが1月31日、最新のJavaScriptのスーパーセット「TypeScript 3.3」を公開した。小規模な変更が多く、後方互換性を損なうものはないとしている。

 TypeScriptは米Microsoftが開発し、オープンソースで公開しているプログラミング言語。JavaScriptをベースに静的型付けなどの機能を追加したもので、作成したコードはJavaScriptコードにコンパイルして利用できる。

 TypeScript 3.3は、2018年8月に公開したTypeScript 3系の最新リリースとなる。union typeの呼び出しに関連する振る舞いを改善し、より直感的に使えるようになった。また、大規模なプロジェクトを小規模な単位に分ける目的で3.0で導入したビルド構造機能「コンポジットプロジェクト」を強化し、「–build」モードで「–watch」フラグを使ってインクリメンタルなファイルのwatch(インクリメンタルなビルダAPIを使ってビルドする)を利用できるようになった。これにより、 これらの機能を使ったビルドの時間を大幅に短縮するという。内部のテストでは、50%から70%の時間短縮が図れたと報告している。

 テキストエディタ「Sublime Text」向けのJavaScriptプラグインで、JavaScriptファイルの編集が可能になった。ユーザーはJSDocを使うJavaScriptコードでより正確なコンパイル、名称変更などの作業を行えるという。

 TypeScriptはNuGet、またはnpmを利用してインストールできる。

TypeScript
https://www.typescriptlang.org/