米Red Hat、IT自動化フレームワーク「Red Hat Ansible Tower 3.4」をリリース

 米Red Hatは1月9日(米国時間)、インフラ設定自動化支援ツール「Red Hat Ansible Tower 3.4」を発表した。異なるインフラ分野に対して共通のマスターワークフローを定義できるようになるなど、ワークフロー関連を強化した。

 Ansible Towerは、構成管理ツール「Ansible」と組み合わせて利用するツール。GUIでAnsibleを操作できるダッシュボードや設定の集中管理、ジョブの自動実行といった機能を備えており、Ansibleによるインフラストラクチャ管理を効率化できる。

 Ansible Tower 3.4は2018年10月に公開されたバージョン3.3に続く最新版。

 複雑なオペレーションを自動化するモジュラーコンポーネントにより、環境やシナリオに合わせて自動化ワークフローを再利用できるようになった。「workflow always job template」として、ジョブの成功、失敗に関係なく実行するジョブテンプレートが加わった。各ワークフローがアクセスできるインベントリを定義できるようになり、データセンター、環境、チームをまたいだ実装ワークフローの再利用ができるようになった。これらの強化により、クラウドとオンプレミスが共存するハイブリッドインフラの運用自動化を改善できるという。

 ワークフローの他には、拡張性とセキュリティも強化点となる。

 拡張性では、大規模なジョブを規模の小さいジョブに細分化してTowerクラスタ環境に分散させるジョブスライシングを導入した。ジョブの信頼性、高速性が改善され、自動化の拡張につながるとしている。セキュリティでは、米国の情報技術基準であるFIPS(連邦情報処理標準)準拠モードのRed Hat Enterprise Linuxで動かせるようになった。

Red Hat Ansible Tower
https://www.ansible.com/products/tower