IT自動化フレームワーク「Ansible 2.3」リリース、ネットワーク関連の機能を強化

 米Red Hatは4月12日(米国時間)、オープンソースのIT自動化フレームワーク「Ansible 2.3」を一般公開した。ネットワーク関連の強化が中心となる。

 AnsibleはOS環境やソフトウェアの設定などを自動化するためのフレームワーク。あらかじめ用意した設定ファイルに従ってソフトウェアのインストールや各種設定を自動的に実行できる。設定対象への接続にはSSHなどが使用され、特別なソフトウェアをインストールすることなしに利用できるのが特徴。ベアメタルサーバーからクラウドサーバー、ネットワーク機器などさまざまな環境を対象に利用できる。Red Hatは2015年に買収により同技術を取得している。

 Ansible 2.3は2016年1月に公開されたAnsible 2系の最新安定版で、2016年11月のバージョン2.2に続くリリースとなる。本バージョンでは性能の強化と高度なネットワーキング機能が開発の中心となった。これまでは設定を実行する過程で複数回のSSH接続が行われていたが、1つの接続を使い回して利用することが可能になり、接続のためのオーバーヘッドが削減された。これによってネットワークの性能を最大10倍改善できるという。

 また、ネットワーク機器の設定サポートを強化するため、新たにコンソール経由でネットワーク機器に接続する「network_cli」およびnetconfプロトコルを利用する「Netconf」接続プラグインが追加された。サポートするネットワーク機器も増え、ApstraやArista Networks、Avi Networks、Big Switch Networks、Fortinet、Huawei、Lenovo、Palo Alto Networksなどのベンダーのネットワークプラットフォームやモジュールが新たにサポートされている。

 Windowsサポートも強化されており、Windows関連の既存モジュールの改善や新モジュールが追加されているという。

Ansible
https://github.com/ansible/