「Firefox 64」リリース、タブの強化や新しいタスクマネージャ表示を導入

 Mozillaは12月11日、オープンソースのWebブラウザ最新版「Firefox 64」を公開した。ユーザーの行動に基づきFirefoxの機能を提案するサービス(米国ユーザーのみ)などが加わっている。

 Firefox 64はMozillaが10月に公開した「Firefox 63」に続く最新版。大きな変更点としては、Firefoxの機能をユーザーに提案する「Contextual Feature Recommender(CFR)」の導入がある。CFRはユーザーがどのようにWebを使うかに基づいて機能やアドオンを提案する機能で、たとえば複数のタブを開いたままで繰り返しアクセスしながら使うユーザーなら、タブのピン化機能を提案する。提案と同時に、使い方も説明するという。

 今回のリリースで提案する拡張は、「Facebook Container」「Enhancer for YouTube」「To Google Translate」の3種類。なお、提案プロセスはローカルで処理され、Mozillaにブラウザ履歴情報が送られることはないという。この機能はまずは米国ユーザーのみに提供される。

 タブの管理機能も強化され、ShiftキーまたはCtrlキーとクリックの組み合わせでタブバーから複数のタブを選択して移動/閉じる/ブックマーク登録/ピン化する、といった処理が可能になった。

 性能の管理では、about:performanceページで新しいTask Manager表示が加わった。開いているタブごとのエネルギー消費を表示したり、電力効率のために閉じたタブにアクセスするなどのことができる。

 ビルド関連では、Firefox 63でWindows向けに実現していたClangのリンク時間最適化(LTO)がLinuxとMacでも有効になった。これによって性能の強化が期待できるという。

 開発者向け機能として、Web ConsoleのコマンドラインでJavaScriptのシンタックスをハイライトするようになった。新たにCSS Scrollbar仕様のサポートが加わり、macOSでWebVRを利用できるようになった。

 このほか、セキュリティ問題を含むバグも多数修正されている。Firefox 64はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Firefox
https://www.mozilla.org/ja/firefox/new/