Linux Foundation、分散ストレージCephコミュニティの母体となる「Ceph Foundation」を立ち上げ

 Linuxなどのオープンソースプロジェクトを推進する非営利団体The Linux Foundationは11月12日、分散ストレージ「Ceph」プロジェクトの母体となるCeph Foundationの立ち上げを発表した。英Canonical、米Red Hat、独SUSEなど30以上の技術企業が加わっている。

 Cephは2006年にカリフォルニア大サンタクルーズ校の学生だったSage Weil氏らが開発したオープンソースの分散ストレージシステム。オブジェクトやブロック、ファイル単位でのアクセスが行える。Weil氏はその後、Cephのサポートを提供するInktank Storageを設立、その後Red Hatが同社を買収してRed Hat傘下となった。現在ではクラウド事業者や金融、テレコムといった大企業や学術機関などが利用している。最新の安定版は9月に公開された「Ceph 13.2.2」(「Mimic」)。

 データストレージを効率よく管理でき、プライベートクラウドにコスト効率よく情報を保存できる。企業において非構造データは80%以上を占めると言われており、年55~65%で増えているという。Cephはアナリティクスや機械学習と組み合わせることで、非構造データを分析できるという。

 Ceph Foundationは2015年に立ち上がったCeph Advisory Boardを引き継ぐもので、今後はLinux Foundation傘下のオープンソースプロジェクトとしてメンバーによる資金などのリソースを利用してプロジェクトを進める。プロジェクトのガバナンスに変更はなく、開発は今後もCeph Leadership Teamが率いる。

 設立メンバーとして31社が加わり、そのうち13はプレミア、10は一般、8はアソシエイトメンバーとなる。

Ceph Foundation
https://ceph.com/foundation/